鳳凰(ほうおう)
第三十七段
第三十七段(一部)
桐の木の花、むらさきにさきたるはなほをかしきに、葉のひろごりざまぞ、うたてこちたけれど、こと木どもとひとしういふべきににもあらず。もろこしにことごとしき名つきたる鳥の、えりてこれにのみいるらん、いみじう心ことなり。
説明・ 「好きな木の花」の話の中で、桐の木は、唐では鳳凰もこの木ばかり選んでとまるという(白楽天の長魂歌から)くらい特別であるということ、素晴らしいと誉めています。鳳凰は実在の鳥ではありませんが、昔からよく漢詩などで登場しています。 |