翻訳の開始

真核生物   

 真核生物ではほとんどのmRNAは一つのタンパクをコード(cistron)し、モノシストロニック(monocistronic)と呼ばれます。 しかし、複数のタンパクをコードするポリシストロニック(polycistronic)のmRNAも知られています。

 いずれにしてもmRNAの5’の側からリボソームが3’の方へ動いてゆき翻訳の開始部位、すなわち開始コドン、5’−AUGを見つけます。 このAUGの前後には特有の配列がありこのような開始コドンをKozakの開始コドンと呼びます。

   5’cap−−−−ANNAUGG---- 3’  N: A,U,C,Gのいずれか

また、複数のタンパクをコードする場合は次のようになり、第1番めの読み枠がANNAUGGで始まったあと終始コドンで終了し、その次のANNAUGGで再び翻訳を開始します。

   5’cap−−−−ANNAUGG-------UAG−−−−−ANNAUGG----UAG−−  

    終始コドンはUAGのほかUAAとUGA

ただし、−−−YNNAUGY-- になっている場合も開始コドンとして働きますが、時にスキップしてその後のANNAUGGで翻訳を開始してしまうことがあります。 これをLeaky scanningといいます。

  5’ cap−−−−−YNNAUGY-----ーーーANNAUGG---    Y: G,かA

  真核生物ではこのようにして1−数個のタンパクを一本のmRNAにコードします。

また、真核生物のボリシストロニックなmRNAは複数の遺伝子が並ぶ(gene cluster)場合に一番5’側の遺伝子のプロモーター領域(転写開始領域)をもちいて連続的に転写される場合に生じることがあります。  

ある特定のmRNAが他のmRNAの翻訳や遺伝子の転写の制御をしている場合もあります。

 


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