インドはバイオテクノロジーの排除を許せない。

Dr. Prakashは発展途上国では増加する人口を養うために限られた土地や水資源ならびに増加する環境ストレスの制約に直面しバイオテクノロジーの”責任ある利用”を呼びかけている。

`INDIA CAN'T AFFORD TO IGNORE BIO-TECHNOLOGY' Feb. 18 2000 Hindu Business Line Harish Damodaran NEW DELHI -- 英語版 English

 

”遺伝子革命”は、彼は取り組んでいるが、これまでの”緑の革命(Green Revolution)”に比べるとはるかに環境にやさしい。 この”緑の革命”では、育種者が必要な遺伝形質を宿す野性の近縁種と自然交配させることを必要とする。 今日、開発されているサビ病抵抗性、高収量小麦品種は、たとえば、ひとつかそれ以上のサビ病抵抗性遺伝子を導入するものであり、多くの遺伝子は近縁の他種のものをもちいる。 伝統的育種法の裏はこうである:すなわちおびただしい数の必要のない染色体・遺伝子群を導入してしまう結果となる。そしてこのおおくの不要物の多くについてはわれわれがほとんど知識さえ持っていないのである。 その結果、育種家は、この不要なうえ知られざる遺伝子類を排除するため交配と選抜をくりかえし、”これらの不要な遺伝子を含まずほしい遺伝子のみが導入された”と信じえるまでこの作業をくりかえす。

それは冗長な仕事であり、またトライアンドエラーの過程であり、ときには何の成果もえられないこともある。 時には商業的品種として固定するのに20年もかかることもある。 マニラの国際稲研究所(IRRI)で1970年代に行われた、細菌性べと病耐性形質を導入するために行われた有名なIR-24系統の稲と野性種との交配を引き合いに出して、かれはこう指摘する:

細菌性ベト病抵抗性は得られた子系統に確かに導入されたが、これらの系統は同時に、この抵抗性遺伝子に付随したいくつかの野性形質をも導入してしまい、この試みは実を結ばなかった。 この問題は、事実上近代的なバイオテクノロジーと組換えDNA技術によってのみ解決できるだろう。 なぜなら、これらの技術により、植物全体の遺伝子ではなく、必要な形質をコードする特定の遺伝子を同定しこの必要な遺伝子を正確に導入することができるからである。

これは、さきのIRRIが行ったことと正確に同じことである。 IRRIはその伝統的交配育種方で特定の細菌性ベト病抵抗性遺伝子である”Xa21"遺伝子を野性稲から分離しクローン化し既存の高収量稲品種に注入しようとしたわけである。

Dr. Prakashiは言う: 遺伝子操作され改変した作物は伝統的育種や自然に生じた品種にさえまさる環境へのやさしさを発揮する。 それは新しい植物に、幾千もの新しい遺伝子をまとめて導入してしまうようなことをせずに単にひとつかふたつの既知の形質にかかわる遺伝子を変えることによってすでによく知られた作物品種に導入するからである。 

さらに、緑の革命で得られた単一品種栽培の問題はたった一つのほしい形質を持った作物を得るのに幾千もの植物を育種する労力を必要とすることに根ざす。 すなわち、選択的育種のやり方では柔軟性はほとんどない。一旦、たとえば稲のひとつの改良品種が得られたならば、国中にこの品種を広める傾向がある。遺伝子工学的改変法によっては新しい品種を作る時間が3−5年に短縮され、地域にあわせた適切な調整がなされた品種が地域ごとに用意できる。

さらに、遺伝子移動のような高度のバイオテクノロジーによってどのような植物品種の遺伝子も分離できそして、それらをまとめて組み込むことが可能になる。 DNAマーカーや遺伝子動態学の利用などの分子生物学的技術は栽培植物における生物多様性の動態を調べるかちある観点を提供するとともに作物の進化を理解し、さらにおそらくまた絶滅した作物の形質を再現することをたすけるであろう。

このことは、手に入れることのできる生物多様性のさらに賢い利用を可能にする。 Dr.Prakashはインドは自分たちに危険が差し迫ったときのみバイオテクノロジーを排除する。 それは、メキシコ、アルゼンチン、中国、チリなどを含む発展途上国では、キューバ、エジプト、南アフリカなどの他の国々と密接に行動しながら自分たちの農業政策のなかにバイオテクノロジーを取り入れていくのに大きく足をふみだしたのである。

  インドの農家はナスのずい虫やワタのワタキガ蛾の幼虫のような害虫のほかに、イネの胴枯れ病、小麦のサビ病、コーヒーの赤サビ病、トマトとチリのウイルス病、そしてピーナッツ類の斑点病などの深刻な病害に直面している。

植物の伝統的育種法あるいは化学薬品の使用はこれらに対抗する役立つ効率的な方法のためのたいした武器にはならない。 

ワタ農家だけでも年間1,600,000ルピーもの莫大なお金をアメリカワタキガ蛾の脅威との戦いに注入しており、しかもその効果は年々減少している。これらの問題は病害攻撃に抵抗するよう遺伝子工学的に遺伝子を改変した種子をもってのみ十分に食い止めることができるのである一方、高価なしかも有毒な防除剤をまくことにたよるのは不経済である。

Dr.Prakashによると、遺伝子工学的遺伝子改変した種子のまわりを中心にその効力は及ぶとともに伝統的資材の注入、特に殺虫剤や他の高価な薬品などの注入への依存性が低いのであるから、遺伝子革命は、緑の革命(Green Revolution)よりもずっとあたりさわりがなくそして小規模農家にやさしいものである。

さらに、バイオテクノロジーはいくつかのインドの食品に含まれる有毒物質の存在により取りざたされているジレンマに取り組むことをも助けることができる。それらの有毒物とは: レンズ豆の神経毒(ニューロトキシン)、タピオカの青酸、ピーナッツ類のアフラトキシン、そしてヒヨコマメ、ホースグラム、スイートポテトの代謝阻害物質などである。 これは当該作物自身がもつ上記の望ましくない形質の原因の遺伝子をとりだして当該作物自身に逆方向にいれてその機能を”沈黙させる”ように導入することを含む。

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