伝統的交配育種の流れの概念図を示しました。 この流れからわかるように遺伝子組換えとは、このような伝統的育種の大ざっぱなやり方を整理し、”Snowfall Gene"が入ることを防ぎ初めからほしい遺伝子のみをいれて迅速にかつ安全に育種を行う改良法であることが理解できるでしょう。

X: 育種したい作物の染色体
Y: 導入したい形質の遺伝子を持つ近縁種の染色体(染色体数が同じ場合を書いている)
L: 導入したい形質をコードする遺伝子



breed01.jpg (57603 バイト)

ステップ1:
生殖細胞の染色体の模式図

ステップ2
交配によりXにYの遺伝子群を染色体まるごと”ドン”といれる。

ステップ3  目的形質の選抜開始
交配後の染色体の組み合わせ例(雑種第一代)  この状態では、形質は植物Xに移行していない(ただの雑種で栽培および食用不適のケースが多い)。 おびただしい数のSNOWFALL GENESが含まれる。


ステップ4 −5 さらに選抜を続ける
遺伝子の組み換わりがおこる。  遺伝子の構造がことなるものが交配により導入されたため、JUMPING AROUNDが始まり、安定であった遺伝子もJこれらの影響をうける時期。

ステップ6 バッククロスと目的形質による選抜
もとの作物Xをかけ戻し組換えの起こった雑種の余分な遺伝子を希釈しまた、安定化する
数代にわたり遺伝子の組み変わりや移動、染色体間の乗り換えなどがおこる。
いわゆる遺伝子の細胞核内での”JUMPING AROUND”がおこる。

ステップ7 種々の組換え体が生じている様子
ステップ8 バッククロスと選抜を繰り返し染色体や遺伝子の安定化と不要形質の希釈をはかる


ステップ9 交配育種においていくつかの安定なクローン系統が生じた模式図
系統A  
もとのXに近いがYの不要・未知あるいは有害遺伝子であるSNOWFALL遺伝子群がが数箇所にわたって導入されている。 ほしい形質は入っていない。

系統B
ほしい遺伝子”L"が3番目の染色体に入っているがその他のいらないSNOWFALL遺伝子や有害遺伝子ものこっている。

系統C
ほしい遺伝子”L"が3番目の染色体に入っておりかつ不要なSNOWFALL遺伝子群も目立たない。

系統D
ほしい遺伝子”L"がJUMPING AROUNDの末、3番目から2番目の染色体に乗り換えている。 SNOWFALL 遺伝子群はめだたない。



 以上の結果系統CやDのようなものが品種として採用され栽培、流通し食卓にのぼります。ただし、遺伝子の状況やまだのこっているSNOWFALL遺伝子の影響だとか一切安全審査されません。  多くの食物にみられる突然変異育種されたものは、3倍体、4倍体や異数体(染色体数が半端なもの)などもっと複雑なものも多い。 これらももちろん安全審査されません。これが皆さんが安全と思って食べている伝統育種作物の遺伝子の真の姿です。

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