生命とは   細胞と生物そして生命の基本的関係

 

 広義には自己複製と自己維持を行うものと定義できますが、ここでは生物としての生命を考えておきます。この意味においては、生命の基本的営みを行う自立的単位は細胞ということになります。、この細胞は、外界と適当に隔離された空間を提供し生命の設計図であるゲノムをもち遺伝を行い(自己複製)、また生命維持に必要な物質を作り出し環境に適応しながら自己維持や自己複製、増殖などを行います。また重要な細胞のもう一つの機能として生命活動に必要なエネルギーをつくりだします。

 現存の生物はゲノムとしてDNAをもちその情報にもとづき、リボソームをもちいてタンパク質を合成し、それ自身が細胞の構造を作ったり、酵素として働いて生命維持に必要な物質を作り出したりします。したがって、現存の生物とは細胞から成り立っている”細胞性生物”のことです。 もう一つの生物の重要な性質は進化するということです。

 ウイルスも自己複製のためのゲノムをもち一見生命のようですが、細胞に進入してその機能を利用しないと自己複製できません。また、ウイルスのゲノムはDNAやRNAです。極端な言い方をすれば、ウイルスは必要なときに細胞に感染させるため、ラベルを貼ってビンに入れて保存しておく化学薬品ようなものと考えることもできます。いくら保存しても変質・減摩していくことはあっても新たに増えていくことはありませんし進化もしないでしょう。

 

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