暗闇で光り、ゆっくり育つよう計画されたGM芝生
鮮やかな色も可能




By 佐羽尾 友理



WASHINGTON -完全な芝生を製造する方法を探る科学者は、暗闇で光ったり、色合いが鮮やかであったり, あるいは刈る回数が少なくてすむ草を作り出す途中段階にきていると信じている。

 "新しい" 草の開発者は、米国内の園芸家がそのような製品を初めて入手できるようになるのは、遺伝子工学技術の飛躍の結果、もうこの3年以内だろうと言っている。その他ゴルフコースの維持をより容易にするよう設計された草も、今試験が行われているところである。

 アメリカの研究者は、新しく開発された草が大きな市場になることを期待している。彼らによればそれは何百万戸もの庭にバイオテクノロジーを注ぎ入れることを可能にするという。

 モンサントという遺伝子組み替え作物の開発の先駆を切った農業会社の科学者たちは、ニュージャージー州のRutgers 大学で、アメリカ最大の芝生及び芝製品製造業者のスコットとチームを組んで新しい草の研究を行った。

 新しい草の花粉が種を超えた他の草と受粉してしまい、全くの新種を生み出してしまうという可能性を心配する環境保護論者から激しい反動がおこらないように、彼らは慎重に行動している。 一つの可能性としては、いわゆるターミネーター遺伝子を草の中に組み込み、種子にいかなる実も結ばせないようにして植生されたエリアを超えた拡散をくいとめようとすることがある。

 市場用に開発されるとみられる初めての草は、グリーンコース用に短く刈られても生きているという理由から、すでにゴルフコースで使われている種類を変化させたものである。この計画は、モンサントのラウンドアップという除草剤に抵抗性を持ち、水がなくてもより長く生きていられるように組み替えられた種を作り出すのが目的である。両者の変化はゴルフコースの維持をよりかんたんなものにするであろう。

 この開発は、ゴルフコースの経営代表者連合からは大きな前進であると歓迎されているが、造園家からはそれほど熱狂的には受け止められていない。彼らが所属する組織からは農業省に対して全ての野外実験を一時的に停止するようしきりに促している。

 科学者は、すでに発光遺伝子が試験的にタバコや他の植物に導入されているという事実に触発されて、それ以外の可能性も模索している。
 
 Rutgersの分子生物研究協会の理事を務めるピーター・デイ氏は、「我々は害虫と病気に抵抗性があり、しょっちゅう刈る必要がない草を作り出すことに集中しているが、これ以外の可能性も出てきている」と言っている。

 そういった可能性の中には、単に緑色ではなく鮮やかな色をした草をつくるということがある。「違った色の草を植えることで自分の芝生の上にメッセージを書くことができます。スポーツフィールドだったら多分もっとできるでしょうね。」と、デイ氏は言った。

 新しいものへの要求が大きく、遺伝子組み替え植物と食物への反対が少ない米国で、そのような新しい製品がすぐに流行るかもしれないのではと研究者は期待している。

 芝生刈り機に気をとられる夏の週末がいつもより少なくなるという見方は、何百万戸もの郊外の家庭に訴えかけるのではないかと科学者は信じている。しかしデイ氏は、全ての園芸家がゆっくり育つ芝生を歓迎するとは思わないことを認めた。「それは食器洗いから逃れるための言い訳を奪うからだ」と彼は言った。



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