米国医学協会が、遺伝子組換え食品は安全であり表示の必要性も見当たらないという報告書を発表。

米国医学協会は遺伝子組換え食品が登場して以来、何らかの健康上あるいは環境上の影響についてデータ―を調査してきたが、一般大衆が考えていることに反して、科学的に遺伝子組換えに特有の問題を見つけることができなかったと発表した。 むしろ、遺伝子組換えは 農薬の使用の削減に貢献し、また農地が減少していく中で急増する世界人口をささえるために重要な役割を果たす。そして、一部の人々には遺伝子というとなにか迷信めいたあるいは恐ろしいイメージ(Spokyなイメージ)を抱くが、今後さらに情報が充分提供されれば次第に落ち着きを取り戻すだろうと述べた。 現在少なくとも40品種の遺伝子組換え作物が利用されいるが、これにより人間を病気にするような影響は出ていないし、健康に与える遺伝子組換え食品の安全性の研究が進展しており、これら研究の結果が次々に公開されることもふくまれている。また、このような状況をみて、遺伝子組換え食品だけを特に表示する科学的根拠は見当たらないと結論している。


この報告は米国医学協会(American Medical Associations)年会(Orlando)で12月3に発表された。


  この報告は、医療の現場に携わる立場で見たとき、大問題となっているにも関わらず、明確な病人がでないことを敏感に感じている医療現場の状況をもよく反映している。 実際、遺伝子組換えが世に出てからも、O157や狂牛病、その他の普通の食品による食品中毒やアレルギーなどの患者は頻繁に多数出現する一方で、医者の立場からみた遺伝子組換えが原因の病害は出ていないことは重要である。こういった状況下で遺伝子組換え食品に特別の危険性を考えることにはかなり無理がある。将来のリスクについても一般の食品毒や病原菌のほうが危険であると考えるほうが自然である。 

ここで重要な考え方のポイントは遺伝子組換え食品を選ぶことはリスクの交換であることである。 一見、リスクを付け加えるような錯覚に陥るが、よく考えてみると、いままで食べていたものの一部をやめて遺伝子組換え食品に置き換えるのが普通である。これは明らかに従来品のもつリスクの一部を置き換えるリスク交換であるから、従来食品と比べて遺伝子組換え食品が危険かどうか判断されるべきこと、並びに本当に遺伝子組換えにのみ起因するリスクであるかどうかを評価すべきであることがこの報告の基調として読み取れるのは当然であろう。

 リスク交換について

伝統食品の食経験は絶対安全の代名詞ではない

 


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