カサンドラクロス (大鉄橋)  

この映画は列車の中のアクションばかりじゃなくて、WHOの中で、不治の危険病原体だとして乗客もろとも列車ごと封印するため列車を橋から落とそうとするBランカスターと、感染してもすぐに治るはずだからそれは過敏反応でまずは乗客を救うべしだと主張する医師Iチューリンの二人の葛藤と現場の列車のなかでの確執も描き出している。 WHOと軍は大掛かりな防護服姿のコマンド部隊を列車に送り込み、乗客を救おうとする医師と激しい打ち合いを展開し、何人もの人がこのウイルスの病気ではなくこの無益な撃ち合いにより次々に死んでいく。 結局はWHOの研究所でこの病原体にかかったイヌがワクチンにより治療されることが判明するが、すでに間に合わず良識的なこの医師の果敢な抵抗にも関わらず確執的任務遂行のみが至上命令となってしまったコマンド部隊はついに列車を橋から転落させ多くの乗客を殺して任務を成功させる。 

 恐れるに足るものではないことがわかり考えていた危機が空想であったにも関わらず、事件と無関係な乗客をも巻き添えにしてしまう最後のその無念さとそのために撃ちあいで死んでいった人たちはなんだったんだろう。このコマンドたちやWHO高官は”明日を憂えて今日に死す”典型として画かれているようだった。 結局は無益な一部の偏った思い込みと危機感により物事の軽重が判断できなくなり任務の遂行のみが目的となることの危険性と冷静な判断の大切さを強く訴えていた映画であった。=>カサンドラクロス(大鉄橋)映画解説のサイト

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