畑の動物園

ーby SA

     「小鳥が減った」事件(2000年9月)、日本では、例によって毎日と日農がカバーしただけ(先週末時点)だが、英国ではタイムズ、BBC、インディペンダント、ガーディアンと揃い踏み!ーところでこの小鳥が減った事件はある特定の環境と種類についは事実ですが、この論文には農業上の重要な問題が凝縮されている。それは、農業自体は自然環境を破壊するということである。 著者もGMが直接小鳥を減らしたのではなく、雑草を90%以上なくしたからであり、そしてGMによりそのように強力な除草剤耐性が導入されたことが間接的に問題だと指摘している。 このような除草剤耐性は伝統育種法でも導入が図られている。 さらにこの論文はすべての小鳥が減るということではなく、畑の雑草に依存する数種の小鳥が減るというものであり、誇張されて”小鳥”すべてと受け取られるような報道は問題である。

  また、小鳥そのものが減ったのは、そもそも農業の拡大が主原因であるともいっている。 かれの立場は従って、GMそのものではなく、導入された除草剤耐性の遺伝子により作物が強力な除草剤にたえ、雑草が効率的に除去されればさらに危機に瀕することことにあると明言している。もっともなことである。すなわち、畑の小鳥を問題にする地域では使用しないのが望ましいという当たり前のことである。 適したところに適した作物を栽培するという適地適作というのは農業上当たり前のことである。 しかし、一度の雑草駆除で充分であるぐらいこの除草剤は有効で農業生産を効率的にするメリットも大きいのだから、だめだめという前に使い方を考えてみるのも手である。 問題の”有用雑草”を除草後植えるとか除草のタイミングをずらすとか、農地のふちに有用雑草を積極的に植えるとか。  そもそも、日本でも畑のヒバリやモンシロチョウ、山のカブトムシやクワガタはどこにいったのでしょうか。 GMのせいでしょうか? ー稲刈りのあと冬に麦を作らなくなっただけでヒバリはいなくなる。 森にスギやヒノキを植えたらカブトムシやクワガタはいなくなる。ー 農業とは、栽培するものやその管理、生産方法でGM以外の方法でも簡単に生態をかえてしまうのです。 このように、伝統農法や育種はこういった評価が義務付けられておらず、むしろ、GMを機会にこういった評価が農業の現場においてなされること自体好ましいことであるわけです。要するに農業生態系の変化というものを、単一原因に帰すのではなくもっと総合的に考えなくてはならないということを示しかつ、GM反対派は知恵を欠く事を示す論文として価値は高いと考えられます。 

この農業生態系の問題は皆さんも考えてみてください。

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