遺伝子組み替え大豆、免疫に影響なし
 医薬食品研発表、安全論争に一石

2000年3月18日/日本経済新聞朝刊から   SA

 遺伝子組み換え大豆をネズミに食べさせても免疫系の異常は生じない――。国立医薬品食品衛生研究所の研究グループがこんな実験結果をまとめた。組み換え食品の免疫機能への影響は英国の研究者が指摘し、組み換え食品の安全性論争のきっかけとなった経緯がある。実験結果は科学界の論争に一石を投じそうだ。

 実験ではアレルギーを起こしやすい種類のネズミを2つのグループに分け、組み換え大豆と非組み換え大豆を15週間与えて比較。免疫系の組織である肝臓、脾臓(ひぞう)、胸腺(きょうせん)などの病理組織を観察したが、組み換え大豆を与えたグループに細胞の収縮や損傷などの異常はみられなかった。体内で作り出された抗体の量も両グループ間で差はみられなかった。

 組み換え大豆を実際に動物に食べさせて免疫系への影響を長期間調べた実験は国内で初めて。

 98年に英ロウェット研究所のアーパド・パズタイ教授が組み換えジャガイモをネズミに与えたところネズミの免疫力が低下したと発表。免疫系への影響は組み換え食品の安全性論議の焦点の一つとなっている。

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