植物と動物の性の進化

花の咲く植物(種子植物)の雌雄はおしべとめしべに代表され、たいてい同じ株にありますが、雄株と雌株に分かれているものもあります。 種子植物の下等なものはイチョウやソテツ、スギやマツなどの裸子植物ですが、受精のとき、イチョウのように一時的に精子のようなものをつくるものがあり、より下等なシダや藻類の名残りといわれています。 

  種子植物のもっとも高等なものは種子が子房に由来する皮(心皮)に包まれた被子植物ですが、動物より進化したと考えることのできる受精メカニズムをもっています。 めしべのうえ(柱頭)で花粉が発芽し子房の中にある卵細胞まで花粉から伸びた管で花粉の精核を直接卵細胞まで運びます。 すなわち、多くの生物が原始の昔から踏襲してきた精子が水中を泳いで卵細胞に到達するという受精スタイルを一変させました。 このスタイルには極めて大きな二つのメリットがあります。 一つは花粉という分厚い殻のなかに乾燥した精核を有するため、太陽の紫外線や温度などの環境要因に強い。 2つめは、柱頭のわずかの水で花粉管をのばし柱頭のなかをとおって精核を運ぶので乾燥に強いということです。 さらに受精後直ちに分裂を始めるところは動物と同じですが幼植物の直前の状態の胚で活動を休止した胚となり皮をかぶって乾燥し長期にわたって発芽のチャンスを待つことができるということも大きな特徴です。 いわば、よみがえることの出来る胎児の”ミイラ化”ですね。

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