動物の性の進化

 動物は受精の時のスタイルは極めてクラシックです。 常に精子が水中を泳ぎ卵に到達するというスタイルです。 ところが、雌雄の決定法は極めて多様です。 まず、植物のように雌雄同体のものがありますが、受精のときはどちらかが雄になりどちらかが雌になります。 魚類では環境によって雄雌がかわり今年は雄でも来年は雌なんてなのも結構います。 それに雌雄同数かとおもったら、たいてい雌の数が圧倒的に多いタイプが一般的です。 すなわち、性が遺伝的に決定されていないのが多いのです。

   ところが両生類から爬虫類になると雄の遺伝子を持つと雄になるタイプと雌の遺伝子をもつと雌になるタイプが出てきます。 すなわち、遺伝的に厳密に雌雄が決定されるわけです。 ところが、これが哺乳類になると途端に雄の遺伝子、人間で言うと”Y"染色体をもっているほうがオスになりそうでないのが全部雌になるという風になります。 この理由は胎児が母親の胎内で結合して生長するために雄の遺伝子で雄にならないと生まれた子供は全部雌になってしまうからと考えられています。 

 理由はホルモンです。 胎児は別個体で胎児にとって母親の”環境ホルモン”に相当する女性ホルモンの強い影響下に置かれます。 そのため、同じホルモンで雌雄を決めようとすると、母親のにならされて全部メスになってしまいます。 それで雄性ホルモンによってほっとけば雌になるのを無理やり雄にするというわけです。 それで”Y”染色体一本で雄を作るので、雌性染色体Xですから、オスになる組み合わせはXYとなるわけです(母親はXXでYを持っていない)。 そういえば、哺乳類(一部を除く)以下では受精のあと、発生は卵の中、すなわち母親のホルモンの影響外のところで雄雌きめるわけだから、どちらでもいいわけですよね。 いいかえればオスに性の決定権があるわけです。  さらにこの性染色体は母親から来た遺伝子か父親からの遺伝子どちらかのみを働かせる(発現させる)機能があって、そのためメス側に遺伝病が少ないようになっています。 

  ついでに妊娠中に母親に強いストレスがかかるとこのメカニズムが乱れ、胎児の雄性化を抑圧するということもね。 もしそのとき胎児が雌の場合、脳が雄化するのだそうです。

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