プロテイン・シーケンス

  タンパク質は、アミノ酸が多数ペプチド結合したもので、その配列によって、そのタンパク質独自の立体構造をとり、酵素などでは活性を得ることが出来ます。したがって、タンパク質のアミノ酸配列を知ることはタンパク質の機能を知ることでもあります。プロテインシーケンスは、このアミノ酸の配列を調べることです。タンパク質にはN末端とC末端があり、N末端から合成されます。プロテインシーケンスではN末端から順に一つずつアミノ酸を切り出し、それをHPLC(高速液体クロマトグラフィー)に流し、UVで検出し、ピークが出た時間からそのアミノ酸を決定します。開発当初は人がやっていましたが、現在は全自動化された機械ができています。 アミノ酸をN末端から一つずつ切り出す方法をエドマン法と言います。


  しかし、エドマン分解を用いたプロテインシーケンスにはいろいろな問題があります。

  1. エドマン法は修飾された(メチル化等)N末端では反応が起きません。これをブロッキングされているといいます。真核生物ではタンパク質のほとんどがN末端での修飾が起きているので、そのままではシーケンスできません。そこで、決まったアミノ酸のところでタンパク質切断する酵素や化学物質でタンパク質を分解してからSDS−PAGEで断片を分離し、PVDF膜に転写してから断片を検出し、それを切り出してシーケンスしています。
  2. 第二にエドマン法の効率が悪いので、次第にたくさんのピークが上がってしまい、最終的にはクロマトが読めなくなってしまうこと。
  3. 第三にHPLCの溶出時間でアミノ酸を判断していますが、アミノ酸に糖が付いていたりすると、そのよう時間が変化することです。

  このことから、現在では、プロテインシーケンスでタンパク質のアミノ酸配列全て決定するのではなく、一部を決定した後、それをもとにコドン表からコードする遺伝子(正確にはmRNA)の配列を推定し、それらの配列を持つmRNAを選びだした後、それが本当に目的のmRNAかどうか調べ、もしそうだったらその塩基配列を決定し、それからアミノ酸配列の全容を決定する方法が一般的です。
 

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