細胞骨格に関する知識   

植物細胞の細胞骨格の写真

細胞骨格には3種類の基本的なタンパク質繊維系が知られている(1-3)。

  1. マイクロフィラメント
  2. 微小管
  3. 中間径フィラメント
  4. その他のフィラメント
  5. Microtrabecula lattice

動物細胞においてはこれらの繊維系を構成するタンパク質は総タンパク質の10−30%を占める主要タンパク質であるが(Schliwa, M "The cytoskeleton" p 7 :Springer-Verlag, 1986)、植物細胞では総タンパク質のたかだか数%以下である。

細胞骨格繊維系には結合因子や結合タンパク質群が会合してその動態やネットワークの空間構造を調節している。よく調べられているのはマイクロフィラメントや微小管に結合するMFAPS(Microfilament Associated Proteins)やMAPS(Microtubule Associated Proteins)である。動物細胞においては、アメーパなどの原生動物、粘菌(担子菌類)、高等・下等の種々の動物およびそれらの培養細胞においてよく研究されている(Pryme and Hesketh eds "The Cytoskeleton vol 1 to 3", JAI press 1996(細胞骨格に関する最新の書の一つ); Bershadsky and Bashilev "The cytoskeleton"(細胞骨格に関する詳細な多方面にわたる知識を網羅している )。細胞骨格は親細胞から伝達され遺伝子発現の空間配置を決め、卵細胞などでは細胞骨格による空間編成が遺伝子発現に先立ち起こり遺伝子発現の空間配置をリードすることなどから3次元の遺伝子と呼ばれることがある。

 しかしながら植物においては独自の研究データは少なく、動物におけるアナロジーが多い。いずれにしても植物におけるこの種のリストは少ない。--The Plant Cytoskeleton (Davies and Abe 1996)、In The Cytoskeleton: Pryme and Hesketh 編、 JAI Press 参照

Mehods for Isolation and Analysis of The Plant Cytoskeleton: In Mthods in Plant Cell Biology vol 50B  Chapter 16。 Academic Press (Abe and Davies 1995)

 このような植物の細胞骨格の知見と遺伝子発現の関係については”遺伝子の構造と機能”の第6章4節に日本語でも解説してある。-->植物における遺伝子発現とシグナルトランスダクションにおける細胞骨格の役割

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